色が変わる宝石・ジュエリーの魅力

2021-06-30

宝石・ジュエリーには、産地や硬度、結晶系の違いなどにより、様々な性質のものが存在し、その性質から各種類に分類されています。同じ赤でも、ルビーの赤とガーネットの赤が違って見えるのは、そうした性質の違いによるものです。また、同じ種類の宝石・ジュエリーでも、産地や形成過程の条件などによって、色味などの表情に違いが生じてきますが、これは自然によって作り出される個性といえるでしょう。

それぞれに魅力のある宝石・ジュエリーですが、なかには「カラーチェンジ」する性質のものがあるのをご存知でしょうか。この記事では、条件によって色が変わる宝石・ジュエリーについて、その性質や種類を詳しくご紹介していきます。

色が変わる宝石・ジュエリー

タンザナイトのように、見る角度によって色が変化して見えるものがありますが、これは多色性といわれるタイプになります。今回ご紹介する色が変わる宝石・ジュエリーは、多色性のものではなく、光源の違いによって色が変わって見える変色性といわれているタイプです。

例えば、自然光や蛍光灯の下ではブルー系のものが、白熱灯やろうそくの灯りの下では赤色に見えるというように、見た目の印象ががらりと変わるものが変色性の宝石・ジュエリーとされています。これは宝石・ジュエリーに含まれる成分によるもので、光のタイプにより反射や吸収に違いが生じることで起こる不思議な現象です。

先ほどの例で言うと、青味が強い光源の下では青色を反射し、赤みが強い光源の場合は赤を反射し、さらに黄色を吸収するという性質によって色が変わって見えるようになります。その現象を引き起こす成分が多く含まれているほど、この変化は顕著に表れます。

では、変色性の色が変わる宝石・ジュエリーにはどんなものがあるのでしょうか。近年新しく発見されたり、大変希少であったりするため、あまり知られていないかもしれませんが、その種類は意外と多くあります。以下から、10種類の色が変わる宝石・ジュエリーをご紹介していきます。

アレキサンドライト

アレキサンドライトは、色が変わる宝石・ジュエリーのなかでもっとも有名なものといえるでしょう。昼の自然光の下では深い森を思わせる青味がかったグリーンですが、白熱灯の下では赤紫へ変わります。自然光の持つ青色要素と、白熱灯が持つ赤色要素のどちらにも反応する性質から、まるで魔法のように劇的な色の変化を遂げるのです。

この素晴らしい色の変化から、アレキサンドライトは希少な宝石・ジュエリーとして評価されていて、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドに次ぐ5大宝石のひとつとされています。

しかし、すべてのアレキサンドライトではっきりと色が変わるわけではなく、ほかの宝石・ジュエリーでも同様のことが言えますが、状態によって評価に違いが生じます。アレキサンドライトでは、色の変化が大きく、インクルージョンといわれる含有物が少なく色味の濃い天然のものほど、その価値は高くなります。

ストロングブルー

宝石・ジュエリーの代表格として、多くの人が思い浮かべるのはダイヤモンドではないでしょうか。宝石のなかでもっとも硬度が高く傷つきにくいため、永遠の輝きの象徴として婚約指輪の定番といえる宝石・ジュエリーです。また、カットも関係してきますが、透明度が高くクリアーなものほど価値があるとされ、ダイヤモンドの魅力はその曇りのない輝きにあるといえるでしょう。

そんなダイヤモンドの中にも、光源によって色が変わるものが存在しており「ストロングブルー」と呼ばれています。普通のダイヤモンドは、ブラックライトを当てても変化がありませんが、ストロングブルーといわれるダイヤモンドは、見事なブルーの蛍光を表します。ブルーの強さによって、ミディアムブルー、ストロングブルー、ベリーストロングブルーとして区別されることもあり、また、色が変わるダイヤモンドのなかには、ブルー以外にグリーンやイエローになるものもみられます。

ストロングブルーは、日本に入ってくるダイヤモンド全体の5%程度しかないといわれています。ダイヤモンドは無色透明が望ましいとされていますが、ストロングブルーのようなカラーチェンジする個性的なダイアモンドも魅力的ではないでしょうか。

ベキリーブルーガーネット

ガーネットはさまざまな色味を持つ宝石・ジュエリーですが、その中でもブルーガーネットは、長い間存在しないといわれているものでした。ブルーガーネットだけでも大変価値のあるものですが、色が変わるベキリーブルーガーネットはさらに希少な宝石・ジュエリーです。マダガスカル島のベキリー地区というところで発見されたことからこの名前が付けられていますが、この場所でしか採れないという点からもその希少性がうかがえます。

最高級のアレキサンドライトと同等の色の変化があり、アレキタイプ・ガーネットと呼ばれることもあります。色が変わる原理はアレキサンドライトと同じで、自然光の下では美しいブルーですが、白熱灯の下では深みのある艶やかなピンク色へと色が変わる宝石・ジュエリーです。

ミントガーネット

ミントガーネットは、1998年にタンザニアのメレラニ鉱山というところで発掘された新しい宝石・ジュエリーです。まだ歴史の浅いものですが、抜群の透明感からガーネットの中でも価値の高いものと評価されています。

通常は少し青味がかったやさしいミントグリーンをしていますが、なかには「UVタイプ」と呼ばれる紫外線に反応して蛍光を発色するものがあります。含有しているクロムによる反応で、紫外線に当たると青味がかったミントグリーンから蛍光ピンクやオレンジへと色が変わる性質を持っています。

カラーチェンジガーネット

カラーチェンジガーネットも、近年発掘された新しい宝石・ジュエリーです。先ほどご紹介した、幻とも言われた青いベキリーブルーガーネットが採掘される鉱山の隣の山で発見されました。

ひとつの石の中に複数のガーネットの性質を持つ、マラヤガーネットの一種とされています。オレンジ系のスペサルティンガーネット、赤系のなかでも希少といわれているパイロープガーネットが合わさってできているものです。

自然光の下では、落ち着いた色味のオリーブブラウンをしていますが、白熱灯の下では大変鮮やかな赤色へと色が変わるガーネットです。

バラカガーネット

ガーネットにはいくつかのタイプが存在しますが、バラカガーネットはグロッシュラーガーネットというタイプに分類されています。

バラカガーネット自体、産出量が少なく希少なものなのですが、さらにそのなかにミントガーネットと同じく、紫外線に反応して蛍光を表すものがあります。地色は明るいミントグリーンをしていますが、ブラックライトなどで紫外線を当てると、淡いネオンピンクへと色を変えて美しいカラーチェンジを楽しませてくれます。

カラーチェンジサファイア

ブルーの宝石・ジュエリーという印象が強いサファイア。しかし、ガーネットと同様に、さまざまな色のバリエーションを持っているということをご存知の方も多いかもしれません。さらに、そのなかには光源によって色が変わる「カラーチェンジサファイア」と呼ばれているサファイアがあり、タンザニアの砂漠層をはじめ、あらゆるところから採掘されています。

色合いの変化は産地によって多少の違いはありますが、通常は自然光の下ではブルーからヴァイオレットの色合いで、白熱灯の下では紫や赤紫へと色が変わるものがほとんとです。稀にグリーンからブラウンへと色が変わる特殊なカラーチェンジサファイアも存在しています。

カラーチェンジフローライト

ブラックライトを当てると蛍光するものが多いという性質から「蛍石」という和名を持つフローライト。バイカラーのものやグラデーションを楽しめるものも多く、わりと身近な宝石・ジュエリーではないでしょうか。

優しい色合いで多彩なカラーバリエーションが魅力の宝石・ジュエリーですが、さらに色が変わる性質のものも存在しており、「カラーチェンジフローライト」と呼ばれています。ブラックライトへ反応する性質とは異なり、自然光の下ではブルーをしていて、白熱灯の下ではピンクやパープル、ヴァイオレットに色が変わるもののことをいいます。

フローライト自体はある程度の産出量がある宝石・ジュエリーですが、カラーチェンジフローライトは産出量が低く、希少石として扱われています。

ダイアスポア

ダイアスポアは、あまり耳慣れない宝石・ジュエリーかもしれません。ズルタナイトやツァーライトと呼べれることもあります。1801年にロシアのウラル山脈で発見されたダイアスポアは、現在ではロシア以外にもトルコやアメリカ、ポーランドなどでも産出され、実は日本でも広く産出されている宝石・ジュエリーです。

加熱するとパチパチと音を立てて砕け散ってしまうという性質を持つことから、ギリシャ語で「散らばる」という意味の「diaspora」が名前の由来とされています。

もともと、見る方向によって違う色に見える多色性の性質を強く持っている宝石・ジュエリーですが、なかには光源によって色が変わる変色性の性質をもつものがあります。自然光の下ではブラウンからブラウンがかったグリーンですが、ろうそくなどの燃焼光の下では紫がかったピンクに変わり、白熱灯の下ではさらに赤みを帯びた色やシャンパンカラーに色が変わるものもあります。個性的な色が変わる宝石・ジュエリーを探している方におすすめです。

カラーチェンジアンデシン

アンデシンは宝石・ジュエリーとして装飾品にはあまり使われていなかったことと、長年サンストーンやラブラドライトと混同されていたという経緯があり、あまり聞いたことがないという方が多いかもしれません。サンストーンやラブラドライト、ムーンストーンなどと同じ長石グループに属するものですが、そのなかでもアンデシンは産出量が少なくレアストーンとされています。

ガーネットによく似た赤系の色合いやグリーンが多いアンデシンですが、オレンジやイエロー、薄いグリーンや無色のものなどもみられ、カラーバリエーションも豊富です。レアストーンといわれるアンデシンの中でも、光源によって色が変わる性質を持つアンデシンはさらに希少で、これは長石グループの中でも珍しい反応といえます。自然光の下ではグリーンで、白熱灯の下では赤や落ち着いたピンクへと色が変わります。ほかの石にはない、長石ならではのシルキーさも合わせて楽しむことができる魅力的な宝石・ジュエリーです。

色が変わる宝石・ジュエリーの魅力

個性豊かな色が変わる宝石・ジュエリー。ひとつ持っているだけで、さまざまな色の変化を楽しめ、話題にもしやすいという魅力があります。

色それぞれの美しさを味わえる

色が変わる宝石・ジュエリーは色の変化を楽しめることはもちろんですが、それぞれの色の美しさを味わえるという魅力もあるのではないでしょうか。自然が作り出した色には、何とも言えない味わい深さが感じられ、さらにその不思議な反応によって変化した色それぞれを楽しむことができるのは、色が変わる宝石・ジュエリーならではです。

また、同じ種類のものでもその石によって色の出方に違いがあり、その個性を楽しめるのも魅力といえるでしょう。

話題にしやすい

色が変わる宝石・ジュエリーは神秘的な印象があり、それだけで話題にしやすいという魅力があります。外を歩いているときはグリーンだったはずが、レストランなどの室内に入ったとき赤やピンクに変わっているのを見たら、相手もきっとびっくりして話が弾むのではないでしょうか

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色が変わる宝石・ジュエリーを身につけてみませんか?

カラーチェンジする宝石・ジュエリーには、神秘的な魅力も感じられます。個性的で話題性もある魅力的なアクセサリーとして、色が変わる宝石・ジュエリーを身につけてみてはいかがでしょうか。