金属アレルギーでも安心なリングを選ぼう!
金属アレルギーがある人にとって、リングの素材選びはとても重要です。金属アレルギーの症状がある人は、できるだけ金属アレルギーの起きにくい金属や、金属以外の素材を選ぶ必要があります。本記事では、金属アレルギーが起きにくい金属や、金属アレルギーにならないためのリング選びについてご紹介します。
金属アレルギーが起きにくい金属もある
金属の中には、金属アレルギーが起きにくいといわれている金属もあります。代表的な金属には「プラチナ」と「ゴールド」が挙げられます。
プラチナ
プラチナは、イオン化傾向が低く、アレルギーになりにくい素材といわれています。特に純度の高いものほど起きにくいと考えられています。プラチナであれば、PT900〜1,000のものを選ぶことをおすすめします。プラチナ1000はプラチナ99%以上のものを指しますが、リングの素材としてはやわらかすぎるため、取り扱いは少なくなっています。
また製品によってプラチナの配合が変わります。
・一般的に多く使われているとされる配合
プラチナ900:プラチナ90%/パラジウム10%
・「ハードプラチナ」と表記されていることの多い配合
プラチナ900:プラチナ90%/パラジウム8%/ルテニウム2%
プラチナ950:プラチナ95%/パラジウム3%/ルテニウム2%
プラチナ950:プラチナ95%/ルテニウム5%
ルテニウムやイリジウムは、プラチナよりもイオン化傾向が低いとされています。そのため、金属アレルギーになりにくいと考えられます。
ゴールド
ゴールドもプラチナと同様にイオン化傾向が低いため、金属アレルギーになりにくいとされています。またゴールドも純度が高いものほど、起きにくいとされています。ゴールドのリングは「K10」や「K18」のものが一般的です。
K10とK18のKは「カラット(karat)」を指します。カラットゴールドを意味しており、「金がどのくらい含まれているか」を表すものです。金の純度は24分率で表現されるため、K24が純金となります。ただし、純金といっても全ての成分が金だと加工ができないため、99.9%までであれば純金と認められています。
・K10
K10(10金)は、全体の42%が金で構成された金属です。残りの58%は割金です。割金とは、刻印には表示されない残りの金属部分です。割金は製品によって異なりますが、シルバー、銅、パラジウムなどが一般的です。
・K18
K18(18金)は、全体の75%が金で構成された金属です。残りの25%が割金となります。K18の方が金の含有率が高いため、アレルギーを起こしにくいといわれています。そのため、アレルギーを起こしやすい人におすすめといえます。
ゴールドは、プラチナ以上にさまざまな金属が配合されています。特にカラーゴールドはブランドごとに特色のある輝きをしていいますが、これは金属の配合によるものとされています。ゴールド自体にアレルギーがない人でも、配合金属にアレルギーがある可能性があります。そのため、配合金属もできるだけチェックしましょう。
100%アレルギーが起きないわけではない
一般的には、純度の高い金属ほどアレルギーを起こしにくいとされています。しかし、絶対ではなく、100%アレルギーが起きないわけではありません。例えば、K18はK10よりもアレルギー反応が起きにくいとされていますが、全ての人にアレルギーが起こらないわけではありません。特に銀や銅にもアレルギーがある場合は、K18でもアレルギーを起こす可能性があるので注意が必要です。金属アレルギーの症状が出たら、すぐに使用を中止しましょう。
金属アレルギーにならないリング選び
素材を選ぶ時の注意点
リングを選ぶ際には、主な素材以外にも配合されている金属に注意しましょう。リングの主な素材でアレルギーが起きなくても、他の金属が含まれている場合は要注意です。リングを作る際には割金として他の金属が含まれています。例えば、パラジウムにアレルギーがある場合、プラチナのリングにパラジウムが数%含まれていても、アレルギー反応が出る可能性があります。そのため、配合されている金属と配合率を確認しましょう。公開していない場合もあるため、購入する際には店舗に尋ねることをおすすめします。
またアクセサリーの表記でよく目にする「ニッケルフリー」と「ノンニッケル」は、違う種類なので注意しましょう。ニッケルフリーは、ニッケルの含有量が極めて低いものを指します。対して、ニッケルを含有していないものがノンニッケルです。ニッケルにアレルギーのある方は、できるだけノンニッケルを選びましょう。
ただし日本では、ヨーロッパのように厳格に定められているわけではありません。そのため、日本ではブランドによって、ニッケルフリーとノンニッケルの基準が違うので注意が必要です。
素材以外が原因の可能性もある
金属アレルギーだと思っているケースでも、金属以外が原因の可能性があります。金属以外にも接触皮膚炎を起こすものは多いです。身近なものでいえば、食器洗い洗剤やシャンプーなどが挙げられます。洗剤に含まれている界面活性剤は、手荒れの原因となる可能性があります。特にリングをつけたまま家事を行うと、リングと指の間に洗剤が残ることも考えられます。そのため、洗剤を使う時はリングを外したり、手やリングをよくすすいだりしましょう。また特定の洗剤や薬品で手が荒れる場合は、成分の異なる製品に変えたり、ゴム手袋をしたりするなどで対策をとることをおすすめします。
リングに付着している汚れ
結婚指輪のように長時間つけているリングの場合は、リングに汚れが付着しやすくなります。リングの内側の刻印は汚れがたまりやすい部分のため、一度チェックしてみましょう。汚れがあればお手入れをして清潔に保つようにします。リングの汚れは、自宅でも取ることができます。
コップにぬるめのお湯と中性洗剤を入れてリングをつけます。数分つけおきしたら真水で洗い流して、水気を拭き取ります。リングの刻印は汚れが蓄積しやすい部分ですので、こまめにチェックしましょう。夏は汚れがたまりやすい時期なので、2週間に1回程度洗浄を行うのがおすすめです。
ただし、宝石によっては水分や熱に弱いので注意しましょう。特に以下の宝石がついている場合は注意が必要です。
・エメラルド
・真珠
・珊瑚
・ターコイズ
・ラピスラズリ
・琥珀
これらの宝石は水分に弱いため、自宅で洗浄せずに購入したお店に相談することをおすすめします。
汗
金属アレルギーを発症しないためには、汗に注意しましょう。金属製のアクセサリーをつけた時に、汗をかかないようにするだけで、アレルギーの発症を抑えられる可能性があります。
例えば、以下のポイントに気をつけましょう。
・長時間使用しない
・肌に直接触れないようにする
・汗をかく可能性がある時はこまめに汗を拭くか、金属製アクセサリーを身につけない
・肌に傷がある時には着用しない
特に夏場は汗をかきやすいため、注意する必要があります。
安心してリングを選ぶ時に行うこと
リングを安心して選ぶためには、以下の点に注意しましょう。
アレルギーテストリングを使う
アレルギーテストリングとは、数日つけてアレルギーが出るかどうかを試せるリングのことです。素材を選んだら、リングを数日間つけっぱなしにして、アレルギーが出るかどうか確認します。
アレルギーテストリングは扱っている店舗と扱っていない店舗があるため、まずは店舗側に確認しましょう。
検査を受ける
自分が金属アレルギーかどうか、もしくはどの金属に反応しているのか判別するためには、病院で検査を受けることをおすすめします。病院では主に以下の方法で検査を行います。
・パッチテスト
皮膚科で一般的に行われる検査方法がパッチテストです。アレルゲンと考えられている成分を肌に貼りつけて、アレルギー反応が出るかどうかを確認します。そのまま48時間程度貼りっぱなしにします。数日後に再び皮膚科を訪れ、どのアレルゲンに反応が出たか確認します。試薬を貼りつけた部分に、赤みや水泡などが見られたらアレルギー反応が出ていると判断されます。
対象となる金属は主に、金、銀、銅、錫、鉄、水銀、プラチナ、アルミニウム、イリジウム、インジウム、クロム、パラジウム、ニッケル、マンガン、カリウムなどです。パッチテストではアレルギーの原因物質だけでなく、どのくらい症状が重いのかなども判断可能とされています。
・血液検査
血液を採取してアレルギー検査をする方法です。パッチテストに比べて体への負担が少ないですが、パッチテストより検査費用が高くなるケースがあります。また数値が不明瞭な場合は、パッチテストを併用するケースも考えられます。
配合金属を開示しているブランドで購入する
リングに配合されている金属はそのブランド独自のもので、ブランドによっては配合を開示していない場合もあります。金属アレルギーの心配がある人は、アレルギーの原因が配合されているかどうか確認できるブランドで購入することをおすすめします。
特に結婚指輪など、長時間身につけることの多いリングの場合は、配合金属をよく確認しておきましょう。
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金属アレルギーでも安心できるリングを選ぼう
金属アレルギーの心配がある人でも、素材に気をつければアレルギー反応が出ない可能性があります。リングを選ぶ際には、主となる素材だけでなく配合されている金属も確認しましょう。またアレルギー反応は汗をかきやすい時期に出やすいとされているため、時に夏場は汗をこまめに拭き取るようにします。リングの汚れもこまめに掃除することをおすすめします。
Posted by オールジュエリー メディアブログ編集部
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