宝石のランクとは?知っておくべき宝石の知識

2021-02-22

アクセサリーを買う際にどのブランドにするか、どの宝石にするのか悩んだ経験がある人も多いでしょう。宝石を買ったり、贈ったりするときは何かの記念であったり、人生の転機であったりと特別なときが多いですよね。だからこそ失敗のない宝石選びをしたいものではないでしょうか。

この記事では宝石のランクについてご紹介します。宝石のランクがどのような基準で決められているのかを知って、宝石を購入しようと思った際の参考にしてみてください。

宝石のランクはどうやって決まる?

では宝石のランクはどのように決まるのでしょうか。

実はこれはダイヤモンドとダイヤモンド以外のものとで大きく異なるのです。詳細は後述しますが、ダイヤモンドにはいわゆる4Cと呼ばれる世界標準となる鑑定基準があります

一方でダイヤモンド以外にはランク分けする基準は存在しません。五大貴石である「サファイア・エメラルド・ルビー・アレキサンドライト(一部アジアでは翡翠)」であってもランク分けをする公式の基準はないのです。

そのため、売り手の供給量と買い手の需要によって価格が大きく異なります。ランクを決める明確な基準がないため様々な要因がその価格を決める裏付けとなりますが、評価する業者によってかなり差があるのが事実です

つぎに「鑑定書」と「鑑別書」の違いについてご紹介します。

「鑑定書」は0.15カラット以上のダイヤモンドに発行されるダイヤモンド・グレーディング・レポートのことです。ダイヤモンドのランクである「4C」の鑑定結果が記されているため、婚約指輪や何かの記念にダイヤモンドを買う際にはこの「鑑定書」が付属されているダイヤモンドを買うと良いでしょう。

一方で「鑑別書」とは「その宝石は本物か」「その宝石は何なのか」を鑑別するためのものです。科学的検査によって、その石の種類を特定する事を目的としています。

ダイヤモンドのランク、評価基準「4C」

ではまずダイヤモンドのランクである評価基準「4C」について解説します。

「4C」とはカラット・カラー・カット・クラリティのことをいいます。そもそも「4C」はアメリカにある世界で最も権威のある鑑定機関であるGIA(米国宝石学会)が考案したものです。ダイヤモンドの世界市場ではこの「4C」が品質評価統一基準となっています

カラット(重さ)

ダイヤモンドを選ぶときに「〇〇カラットの指輪」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

カラットとはダイヤモンドの大きさのように使われることが多い言葉ですが、正しくは重さを表す単位です。1カラットが0.2gで重くなればなるほど希少価値があがるため、値段も高くなります

見た目の印象に一番影響があるため、見栄え重視で選びたい方はカラットを重視して購入すると良いでしょう。原石のほとんどは1カラット以下の小さなものであるため、カットした状態で1カラット以上の大きさのものは大変希少です。

カラー(色)

ダイヤモンドは実際には無色透明ではなく、若干色がついている場合があります。ダイヤモンドは黄色になればなるほどその価値は下がっていくのです。しかしある程度の黄色味をこえるとファンシーカラーという評価になり、他にも青、ピンク、赤、緑などがあります。

品質を重視してダイヤモンドを選びたい方はカラーと後述するクラリティを重視するのがおすすめです。

クラリティ(透明度)

クラリティはダイヤモンドの命ともいえる透明度を表す基準です。キズや欠け、内包物の性質や大きさ、場所などによってランクが決まります。内包物が多くなるとその分透明度が損なわれるため、透明度が高い方が評価は高くなるのです。

クラリティのランクは下記のように決まっています。

  • FL(フローレス)
    10倍のルーペで見ても無傷
  • IF(インフローレス)
    10倍のルーペで見てごく小さな表面の欠点
  • VVS
    10倍のルーペで見て発見が難しい欠点
  • VS
    10倍のルーペで見て発見が若干難しい欠点
  • SI
    10倍のルーペで見て簡単に発見することができるが、肉眼では難しい
  • I
    肉眼でも簡単に発見できる

カット(プロポーション)

ダイヤモンドはまばゆい輝きがあってこそと思われる方も多いでしょう。ダイヤモンドの輝きはカットで8割決まるといわれています。輝きにこだわりたい方は4Cの中でもカットのランクを重視して選ぶと良いでしょう。

クラリティー、カラー、カラットはダイヤモンドの石の状態に左右されるのに対し、カットは技術を行う職人の腕に左右されるのが特徴です。対象性・カット・研磨の状態のそれぞれが最高ランクであるEXCELLENTの評価を受けたダイヤモンドのことを3EX(トリプルエクセレント)と呼ばれます。

他にはハート&キューピッドと呼ばれるダイヤモンドもあり、これはプロポーションとシンメトリーに 特に優れているダイヤモンドにだけあらわれる光の陰影による模様です。専用のスコープでのぞくと上部からはキューピッドの矢が、下部からはハートの陰影をみることができます。非常にロマンティックな現象のため、婚約指輪に人気のあるダイヤモンドです。

カラーストーンのランク、評価基準

一方でダイヤモンド以外のカラーストーンのランクは「4C」のような基準がありません。そのため個人の主観やブランドによって大きく異なるのが特徴です店舗やブランドによって独自の基準を設け、ランク分けしている場合があります。

一例として下記のような評価基準が挙げられます。

カラー

まずはじめにランクが決まる基準としてカラーがあります。

ただ宝石のカラーは濃ければ濃いほど良いということはありません。色が濃すぎるあまりに黒みがかってしまい、宝石としての美しさを損なうということもあるからです。色相、明度、彩度の三要素を総合的に評価して美しさを充分に感じることができるものが宝石として魅力のあるものといえるでしょう

またこれは個人の好みもあるかもしれません。色が濃いもの、価値の高いもの、色の淡いものなどいろいろと見比べてみて好みの色みのものを探してみると良いでしょう。

クラリティ

ダイヤモンドと同様カラーストーンであっても天然の鉱物であるため内包物やキズや欠けなどはつきものです。ただこの内包物がなければないほどダイヤモンド同様、透明度が増すため、価値は高くなるでしょう

宝石の主成分と異なるカーボンや異物、気泡などの事を「インクルージョン」と呼びます。この「インクルージョン」は目立たない限りそこまでランクに影響があることはありません。ただし品質のランクを重視するのあればクラリティにこだわって宝石を探してみると良いでしょう。

テリ・輝き

テリ・輝きとは蛍光灯や白熱灯、自然光など様々な光源下でどのように美しく輝くかをランク分けしたものです

宝石たるもの輝きは命ともいえるでしょう。どのような光源下でもまばゆく輝くものをと考える人はこのテリや輝きのランクを意識して宝石を探すのがおすすめです。

宝石全般に関わるランク、評価基準

これまではダイヤモンドとそれ以外の宝石にわけて、ランクを決める評価基準や評価項目について説明してきました。それでは宝石全般に関わるランクには、どのようなものがあるのでしょうか。

産地

産地によって宝石のランクが大きく変わるということはありません。しかし産地が違うということは、その宝石が結晶としてどのような軌跡をたどってきたかが異なるため、宝石の特徴に違いがあらわれます

一例をご紹介しましょう。例えばエメラルドを例にご紹介します。

エメラルドであればコロンビアが産出量が豊富で、超一級品も多く産出されます。産出される原石は六方柱形なため、エメラルドと聞いてイメージされる「エメラルドカット」に研磨されるのです。

しかしコロンビアの中でも鉱山によってはその特徴が少々異なります。コロンビアのムゾー鉱山で産出されるエメラルドは深みのある緑が特徴です。一方でチボール鉱山で産出されるエメラルドはムゾー産と比べて透明度が高く、色鮮やかな色合いになっています。

このように同じ宝石、同じ国でも産出される場所が異なれば、宝石自体に違いがあらわれます。宝石を選ぶ際には産地にこだわって好みのものを探してみてもおもしろいかもしれません。

希少価値

カラーストーンは産出される量が少なく、ある国のある鉱山でしか採れないというものもあります。例えばタンザナイトであればタンザニアのメレラニ鉱山でしか産出されません。

またパライババトルマリンは年々産出量の減るカラーストーンともいわれています。1980年代ブラジル・パライバ州のバターリャ鉱山で発見されましたが、1年でほぼ採掘が終わり、隣のムルング鉱山で採掘が続けられていますが極少量しか発見されず、幻のカラーストーンといわれる所以です。

このように宝石は天然の鉱物だからこそ採れる量が限られており、希少価値があります

ブランド

同じ石で同じようなデザイン、そして同じようなランクの宝石であっても、そのブランドによって価格は大きく変わってきます

好みのブランドがある場合は別ですが、ない場合にはいくつかのブランドを見比べてみると良いでしょう。カラーストーンのランクの基準はそのブランドによって異なるため、見比べることで好みのものと出会えるかもしれません。

加工処理

先述したダイヤモンドのカットと同じように、宝石の輝きは加工処理によって8割が決まります。そのためこの加工処理が美しく施され、光源をうまく取り入れ反射させてまばゆく輝くものほどランクがあがるのです。

宝石のランクを確かめるには

上記では宝石のランク分けの基準や評価項目をご紹介しました。

しかし宝石は小さく、基準を知っていても、素人目では実物を見ても違いが分かりにくいということも多いでしょう。ではどのようにして宝石のランクを確かめれば良いのでしょうか。

鑑定、鑑別してもらう

まず宝石のランクを確かめるにはダイヤモンドであれば「鑑定」、それ以外の宝石であれば「鑑別」してもらうと良いでしょう

ダイヤモンドを「鑑定」してもらえば4Cのランクを確認することが可能です。中央宝石研究所やAGTジェムラボラトリー、GIAではダイヤモンドの品質評価国際基準である「4C」と「GIAダイヤモンドグレーディングシステム」を用いてダイヤモンドの「鑑定」を行ってくれます。

指輪の状態だと鑑定を行うことができないため、既に手元にあるものを「鑑定」に出したい場合は、リフォーム専門店や百貨店の宝飾売場にあるリフォームコーナーなどでリングからダイヤモンドを外して持ち込む必要があるため注意しましょう。

宝石であれば「鑑別」を行うことでその石が本物であることを確認できます。鑑別書を発行するためには一般社団法人 宝石鑑別団体協議会(AGL)に加盟している必要があります。基準を満たさなければ加盟することができない機関のため、こちらに加盟している鑑別機関であれば信用できるでしょう。

質の確かなお店で購入する

つぎに宝石のランクを確かめるには質の確かなお店で購入することも大切です。

高ければ良い、安ければ悪いということはありません。宝石は決して安い買い物ではなく、特別な思い入れと共に買う場合がほとんどでしょう。そのため失敗のない宝石選びをしたいものです。

実店舗であれば有名ブランド店や、有名ブランドの正規の代理店で購入すると安心でしょうオンラインショップであれば運営会社の身元や口コミを確認すると安心です

オンラインショップのホームページを確認すると運営会社の住所や電話番号が載っています。それらの情報を確認して実際に存在している会社であるか確認すると、より安心して買うことができるでしょう。

また口コミや評判も要チェックです。そのお店にリピーターがいるのか、サクラのような口コミがないか、発送までに何日かかって、梱包はどのようになっているのか等、宝石を安心して購入できるようなヒントが隠されています。

それ以外にも返品はどのように対応してくれるのかも確認しておくと安心です。実物をみてキズや欠けがあった場合や、ネットショップで見ていたイメージと異なっていたという場合もあるかもしれません。納得のいく買い物がしたいからこそ、そのような返品対応をどのように行っているか確認しておくと、安心して宝石を買うことができるでしょう。

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宝石はランクを確かめてから購入しましょう

宝石は特別な思い入れを持って購入するからこそ、ランクを確かめてから購入したいという方は多いのではないでしょうか。宝石のランクが高ければ、宝石の価格が高くても納得して購入ができるでしょう。また宝石のランクが確かなものであれば、プレゼントとして贈る際にも安心です。

宝石によってランクの決め方、評価方法などは異なりますので、購入する宝石のランクの仕組みについて理解し、後悔のない宝石選びをしましょう。