アメシストは2月の誕生石!美しい紫色が特徴

「紫水晶」と呼ばれているアメシストは、2月の誕生石です。「アメジスト」と表記されることもありますが、公式には「アメシスト」と定義されています。

透明感のある美しい紫色は、特別な日や日常使いのアクセサリーとして使いやすいジュエリーの1つです。ギフトとしても喜ばれるでしょう。

この記事では、アメシストの石言葉や石の特性、原産地から、歴史や伝説、おすすめの人のタイプ、選び方まで詳しく紹介します。

最後まで読んで、優美な魅力のあるアメシストについて、理解を深めましょう。

アメシストとは

第3の目である心眼を開く宝石ともいわれるアメシストは、霊力や精神力を高める効果があります。第3の目は、目に見えない世界からの情報にアクセスする場であり、これが開かれることで宇宙とつながるといわれています。

この項目では、そんな神秘的な力を持つアメシストに関する基礎知識として、石言葉や特性、原産地について解説します。

アメシストの石言葉

アメシストの石言葉には、「高貴」や「誠実」、「心の平和」、「愛情」といった言葉があります。心穏やかに愛情を育むために、癒しの心をもたらしてくれる石として古くから愛されてきました。

ヨーロッパでは、出会いを引き寄せる石としても知られていたそうです。

また、かつては美しい紫が高貴な色の象徴とされており、位の高い人だけが身につけることを許された時代もあったといわれています。ですから、アメシストは神聖な存在で愛情に深く関わりのある石といえるでしょう。

アメシストの特性

アメシストのカラーは、紫の他にも褐色やグレーのような色合いもあります。このような色味は、鉄分とアルミニウムから生まれるものです。色むらが見られるのも特徴で、濃い部分と薄い部分が直線状の帯になっています。

通常は大きな結晶が採掘されることはなく、結晶が集合したものがほとんどです。天然ものには、羽のようなかたちの内包物が見られます。

評価が高く高値で流通しているのは、濃い紫色のアメシストです。加熱処理したものは、黄色や褐色、グリーンに変化します。

アメシストの主な原産地

アメシストは、火山岩や岩が堆積した鉱脈などから産出されます。特に、赤道付近で採掘されますが、中でも生産量が最も多いのはブラジルです。

ブラジル産のアメシストは黒を含んだ紫色をしています。そのため、多くは加熱処理して黄水晶(シトリン)として利用されています。

ブラジル南部のウルグアイもアメシストの生産量が多く、深みのある紫色が特徴です。ただし、色の付き方に偏りがあるため、品質の低いアメシストと評価されることが多いといえます。

アフリカのザンビアでは、1980年代から採掘されるようになりました。今では、濃い紫をした良質なアメシストが採れることで知られています。

他にも、南アフリカやジンバブエ、マダガスカル、インド、ロシア、アメリカ、メキシコ、オーストラリア、スリランカといった国々でも産出されています。一般的には、アメリカ大陸のアメシストは大きな物が多く、アフリカ産は比較的小さくて彩度が高いものが多いのが特徴です。

色が濃くて彩度が高いアメシストは、オーストラリアやスリランカでも採掘されます。また、シベリア産のアメシストは深い紫色で赤や青の光を放つ性質があり、とても高価なものとして扱われています。

アメシストの歴史や伝説 

古くから、高貴な宝石として愛されてきたアメシストは、積み重ねてきた歴史や神話に残る言い伝えがあります。

この項目では、アメシストにまつわる逸話を紹介します。

アメシストの歴史 

古代ローマでは、紫色に敬意を示していたという記録があります。戦いに勝利した将軍や皇帝は、紫色の布を着用していたそうです。

紫色のアメシストはその高貴さから宗教の儀式に用いられることも多く、キリスト教では「司祭の石」として指輪の装飾にアメシストをあしらっていました。ユダヤ教では、胸当ての装飾に使われていたとされています。

アジアでも、紫色を高貴な色としていました。中国では、皇帝のみ紫を身につけることが許されており、日本でも冠位十二階で最も敬われていたのは紫色でした。古代エジプトでは、魔よけの効果があるとされていたそうです

また、アメシストは酔いを醒ます効果があるとされており、お酒の酔いだけでなく人生においての悪い酔いからも救ってくれる力があるといわれています。そのため、中世のカトリック教会の装飾にはアメシストが重要な役割を果たしていたのです。

18世紀になると、フランスやイギリスのブルジョアの間で人気を博しました。イングランドのジョージ三世の妻であるシャーロット王妃が、とても高額でアメシストのアクセサリーを購入したという逸話は有名です。

アメシストにまつわる由来・伝説

アメシストの語源は、ギリシャ語で「お酒に酔わない」という意味の「amethystos」です。お酒を意味する「methy」の前に否定を意味する「a」をつけると酩酊から身を守るお守りになると信じられてきました。

ギリシャ神話には、酒の神バッカスと月の女神の女官アメシストに関するこんな話があります。バッカスが酔って猛獣を使ってアメシストを襲わせた際、月の女神がアメシストを守るために白い結晶に変えました。

その後、正気に戻ったバッカスが、これにぶどう酒を注いだことにより宝石のアメシストになったという話です。これが、アメシストでできた盃でお酒を飲むと酔わないと信じられていた理由です。

もう1つ、アメシストが登場するギリシャ神話があります。ワインの神ディオニュソスの話です。ディオニュソスは、グレープジュースを飲むとほろ酔いになって喧嘩をしたくなるというやっかいな性質がありました。

ほろ酔いの状態で森を歩いていた際、言いがかりをつけてアメシストという名前の女性に絡んでしまいました。この時、アメシストが女神に助けを求めたため、白い結晶でできた像に変わりました。

酔いから醒めたディオニュソスはその罪悪感から涙を流し、アメシストの像に降りかかりグレープジュースの色に変わったのです。これが、アメシストになったと伝えられています。

いずれのギリシャ神話もお酒の失敗と関わっており、白い結晶をワインの紫で染めたというオチで締めくくられているユニークな神話でした。

アメシストはこんな人におすすめ!

優雅で気品のあるアメシストは、古来よりお守りとしての効果も含めて高貴な人々に愛されてきました。現代でも、神秘的な美しい輝きからパワーストーンとして人気のある宝石です。この項目では、アメシストを特におすすめしたい人の2つのタイプを紹介します。

2月が誕生日の人

2月生まれの恋人やパートナーは、アメシストのジュエリーを贈るのに最適な相手といえます。ネックレスや指輪、ピアス、イヤリングなど、普段使いできるアクセサリーがおすすめです。

誕生石は、身につけることで幸せが訪れるといわれています。贈る人のさらなる幸福を願う気持ちをメッセージカードに書いて添えれば、想いが伝わるでしょう。

また、アメシストの石言葉には「誠実」や「愛情」といった大切な人に贈りたい言葉があるのもギフトに最適な理由です。

ポジティブな気持ちになりたい人

失敗をして落ち込んでいる人や悩み事を抱えている人にも、アメシストが向いています。というのも、アメシストには心の乱れを整える強い力があるからです。

人は、物事がうまく回っていないと感じるときはネガティブな気持ちになりがちです。こうしたときにアメシストのジュエリーを身につけることで、マイナスの感情を抑えて良い方向に導いてくれるといわれています。

また、決断力も備わるため周りに流されずに、信じた道をひたすら進んでいけるような強い心が生まれると考えられています。

ですから、前向きになれなくてふさぎ込んでいるような友人がいたら、アメシストのジュエリーを贈り元気づけてください。神秘的な紫の結晶を眺めているだけでも、不思議と気持ちが落ち着いてくるでしょう。アメシストの効果により、立ち直るためのきっかけ作りになるはずです。

アメシストの選び方

アメシストのジュエリーを購入するなら、できる限り高品質で長く使い続けられるものを選びたいものです。しかしながら、初めてアメシストを購入する場合は、どこを見て選べば良いかわからないという人も多いでしょう。

この項目では、質の良いアメシストを見分けるポイントを紹介します。購入する際には、ぜひ参考にしてください。

傷や濁りのないもの

傷や白く濁ったところがない透明感のあるものは、市場価値が高く人気があります。傷や濁りは劣化の証拠でもあります。外側だけでなく、内部までよく観察して見かけたら避けるようにしてください。

色合いが鮮やかで透明度の高いもの

紫色が鮮やかな濃い色をしているものほど価値があるとされています。アメシストのカラーバリエーションは薄いものから濃いものまであるので、価格に左右されず好みで選んでもいいでしょう。

最近ではグリーンアメシストも人気なので、いろいろなアメシストを見比べてみて最も心に刺さるものを選んでください。

色の付き方にも違いがあります。均一のものやグラデーションになっているものがあるので、こちらも直感的に心が動かされたものを選択しましょう。

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