アレキサンドライトは色変わりが美しい!アレキサンドライトの魅力を知ろう

アレキサンドライトの一番の魅力とも言えるのが、「色変わり」ではないでしょうか。太陽光の下では緑や青緑色ですが、白熱灯やロウソクのような光の下では赤色または赤紫色に輝きます。この神秘的な輝きが、世界中の人々を魅了してきました。本記事では、アレキサンドライトの色変わりの特徴や魅力、アレキサンドライトを選ぶ時の注意点などをご紹介します。

 

アレキサンドライトの色変わりとは?

アレキサンドライトは神様のイタズラと称されるほどの神秘性を持った宝石です。これは、見る角度や光によって色が変化する「色変わり」の特性のためこう呼ばれています。太陽光の下では緑系、白熱灯やロウソクなどの光の下では、赤系の色に見えます。この劇的な色変わりから、アレキサンドライトは希少な宝石として重宝されています。そのため、ダイヤモンド、サファイア、ルビー、エメラルドと同様に、5大宝石にも数えられています。

アレキサンドライトは、1830年にロシアのウラル山脈の鉱山で発見されました。発見当初は緑色だったためエメラルドだと思われていましたが、その後、色が変化したため、別の宝石だということが分かりました。のちにロシア皇帝ニコライ1世にも献上されました。さらに、献上された4月29日がアレクサンドル2世の誕生日だったため、アレキサンドライトの名前がつけられたとされています。

 

アレキサンドライトが変色する理由

アレキサンドライトは、緑系と赤系の光を、ほとんど同様の割合で反射する性質を持っています。太陽光の下では、青白い光を反射することで緑系に、白熱灯の下ではオレンジ系の光を強く反射するため、赤系に見えます。さらに、ハロゲンライト、ロウソクの光などの時にも見えるとされています。

白や青系の光(5,000K以上)があたると、光の中に青の成分が多く含まれています。そのため、緑系の色が勝ち、「緑色」に見えるのです。反対に、白~赤系の光(5,000K以下)があたると、赤の成分が勝るため「赤色」に見えるとされています。このため、緑色と赤色の系統の色、どちらにも見えると言われているのです。

 

品質の良いアレキサンドライトの色とは

では、品質が良いと言われるアレキサンドライトの色はどのようなものを言うのでしょうか。ここでは、人気のある色合いなどをご紹介します。

 

どんな色合いが人気なのか

アレキサンドライトの色変わりには、幅があります。自然光では緑~青みがかった緑、白熱光の下では紫~赤まで幅があります。人気がある最高品質のものは、深みのある青緑色から鮮やかな赤にはっきりと変色するものです。高品質なアレキサンドライトが産出することが多いのはロシアで、光源下で色変わり効果がはっきりと出やすいものが多いです。ただし、ロシア産は、かつては大量に産出していましたが、近年でははっきりと色変わりが分かる上質なアレキサンドライトを手に入れるには難しくなりました。

ブラジル産は透明度が高いものが多く、色変わりがはっきりと出るものが多くなります。そのため、近年ではブラジル産のものの評価も上がっており、価格が高いものが増えました。ただし、アレキサンドライトは供給量自体が少ないため、上質な色合いのものは珍しいとされています。

スリランカ産は大きな宝石が取れることが多い地域です。しかし、他の産地と比較するとはっきりとした色変わりは弱いものが多いです。黄色がかった緑色と茶色がかった赤色のものが多いため、価値はロシア産、ブラジル産のものと比較すると低くなる傾向にあります。

 

品質を決定する色以外の要因

アレキサンドライトの品質は、色以外にも以下の要因で決定されます。

 

透明度(クラリティ)

アレキサンドライトは、鉱物学的にはクリソベリルに属しています。ダイヤモンドと同様に、内包物が少ないほど価値が高くなります。ただし、細長い内包物が平行に並んでいる、「キャッツアイ効果」という現象が現れる場合があります。これがきれいに見られる場合、アレキサンドライトの価値を高める可能性もあるのでチェックしてみましょう。

 

大きさ

基本的に大きいものほど価値が高くなりますが、ほとんどのアレキサンドライトは、1.0カラット未満のものです。そのため、1.0カラットを超えるアレキサンドライトは価値が高くなります。もともと希少性が高いため、0.3カラット未満のものであっても、他の要因によっては高値がつく可能性があります。

例えば、スリランカ産は比較的大きなアレキサンドライトが産出します。しかし、色合いや透明度などの質がロシア産やブラジル産に比べて落ちるものが多いので、高値はつきにくくなります。

 

輝き

アレキサンドライトは、ブリリアントカットのクラウンと、ステップカットのパビリオンからなるミックスカットにされることが多いです。ブリリアントカットは、カイトシェイプや三角形のファセットからできているカットです。ステップカットは、平行のファセットが同心状に並んでいます。

アレキサンドライトは色変わりする宝石のため、カットが難しいと言われています。そのため、カットする職人は、成形加工をする時にクラウンを通し、色の変化が最も大きく、美しく見えるような方向でカットを行います。これは仕上がった宝石が、美しい赤色と緑色の両方の色を示すようにするためです。原石の方向を決めるのは極めて重要なことなのです。

 

美しい色変わりをするアレキサンドライトの選び方

ここでは、美しい色変わりを見せるアレキサンドライトの選び方についてご紹介します。

 

まず白熱灯下で確認する

アレキサンドライトを最初に見るのは、室内が多いと思います。そのためまずは、蛍光灯の下でどのように見えるか確認してみましょう。蛍光灯の下で青緑色だと、太陽光の下ではまた違った雰囲気を感じられます。

次に、白熱灯の下でどのような輝きを見せるのか確認しましょう。価値が高いのは、より赤に近い色に色変わりをするものです。ただし、赤色に近いものは価格も高くなるので、手ごろなアレキサンドライトを探す場合は、赤紫、もしくは紫色に変化するものを選ぶ方法もあります。

 

可能なら太陽光下で確認する

もし可能であるなら太陽光の下でも確認しましょう。白熱灯の下で見る色と明らかに違えば、美しいアレキサンドライトであると言えます。一見暗めの色合いでも、色変わりがはっきりと感じれば、好みと感じる人も多いでしょう。色変わりを優先するのであれば、自然光で見た時に青緑色に見えるものがおすすめです。これは、青緑色のものの方が、色変わりがはっきり分かりやすいからです。もし、通販などで購入する場合は、色変わりを両方載せている店舗から選びましょう。

 

普段見る色味も大切

色変わりの美しさも大切ですが、最も長い時間目にするのは、太陽光か白熱灯の下が多いと思います。そのため、この2種類の色をそれぞれの光で見た時に、「きれい」だと思える色を選ぶことをおすすめします。また、透明度も大切です。透明度が高いものは光を反射しやすいため、キラキラと輝いて見えやすくなるでしょう。

 

鑑別書をチェックする

アレキサンドライトを購入する際には、鑑別書のような証明書があるかどうか確認しましょう。鑑別書には、大きさ、色、産出国などの情報が記載されているので、アレキサンドライトの価値を正しく証明できます。アレキサンドライトに似た宝石に、カラーチェンジガーネットなどがあり、一見すると分からないものも多いです。そのため、きちんと鑑別されており、鑑別書が付属しているかどうかチェックすることをおすすめします。

 

色変わりが美しいアレキサンドライトを選ぶ時の注意点

アレキサンドライトは、宝石の特性上、内包物が入りやすいとされています。そのため、できるだけ内包物がない宝石を選ぶのがおすすめです。アレキサンドライトの内包物には、指紋上の「フィンガープリント」や「シルクインクルージョン」などが挙げられます。ただし、内包物があっても、アレキサンドライトの大きな特徴である色変わりの美しさが、一番の判断基準となることも多いでしょう。そのため、多少の内包物があっても色が美しければ問題ないとする方法もあります。以下の点を重点的にチェックするのがおすすめです。

 

1.色変わりの具合

2.普段見る赤系と緑系の色合い

3.内包物の有無

4.大きさ

 

また、アレキサンドライトには人工のものも存在します。「合成アレキサンドライト」や「再結晶アレキサンドライト」と呼ばれているものがそうです。合成アレキサンドライトは、人為的に作られていますが、天然のものと比較して質が悪いわけではありません。化学的、物理的に、天然物とほとんど違いはないと言われています。合成のものは、人工処理を必要としないため、宝石本来の輝きをいつまでも楽しめます。

そのため、人工アレキサンドライトと分かっていて購入して楽しむには問題もありません。近年では、高品質な合成アレキサンドライトも多く登場しているため、気軽に高品質なアレキサンドライトを楽しめるでしょう。アレキサンドライトは希少な宝石であり、なかなか市場に出回らないことも多いです。そのため、人工のアレキサンドライトを楽しむ方も増えています。

 

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アレキサンドライトの色変わりについて知ろう

アレキサンドライトの最大の魅力とも言えるのが、美しい色変わりです。太陽光の下では緑系、白熱灯の下では赤系の輝きを見せます。購入する際は、色変わりがはっきりと分かるものがおすすめです。ただし、その分価格も高くなるため、なかなか手の出にくい価格かもしれません。そのため、できるだけ自分の目でしっかりと見て納得できるものを選ぶことをおすすめします。ぜひ、自分が納得できる色変わりが美しいアレキサンドライトを見つけて、楽しんでみてはいかがでしょうか。