サージカルステンレスとは?おすすめアクセサリーを紹介
サージカルステンレスとは、ステンレスの中でもアレルギー性の低い素材です。変色が少なく錆びにくいため、医療用工具やボディピアスにも使用されています。また近年では、金属アレルギー用のアクセサリーにも使われることが多いです。サージカルステンレスはどのような人におすすめなのでしょうか。本記事では、サージカルステンレスの概要やメリット、シルバーやサージカルステンレスなどとの違い、サージカルステンレスを使ったアクセサリーの種類などをご紹介します。
サージカルステンレスとは
金属には、空気や汗によって酸化したり変色したり、錆びたりなどデリケートな素材もあります。サージカルステンレスは腐食や熱にも強いために、長期間着用していても老朽化しにくいとされています。
特別なお手入れをしなくても長くきれいな状態を維持できることから、近年人気のある素材です。
316Lとは
サージカルステンレスはいわゆる俗称です。サージカルステンレスと呼ばれるステンレスはいくつか種類がありますが、その中でもアクセサリーに使われているのはほとんどが316Lと呼ばれるものです。
これはJIS規格で「SUS316L」と呼ばれており、ステンレスの中でもアレルギー性の極めて低い素材として知られています。JIS気化で以下の条件をクリアしたものが「SUS316L」(サージカルステンレス)と呼ばれています。
C炭素 | 0.03 以下 | S硫黄 | 0.03 以下 |
Siケイ素 | 1.00 以下 | Niニッケル | 12.00 〜 15.00 |
Mnマンガン | 2.00 以下 | Crクロム | 16.00 〜 18.00 |
Pリン | 0.045 以下 | Moモリブデン | 2.00 〜 3.00 |
Fe鉄 | 残り |
そもそもステンレスとは正式にはステンレス鋼と呼ばれています。英語では「stainless steel」と表記されます。
鉄に炭素を混ぜたものがスチールですが、さらに耐久性を持たせるためにクロムを混ぜ込んだものがステンレススチールとなります。
サージカルステンレスは、他のステンレスよりも腐食に対して耐性があり、普段使いのアクセサリーとして向いています。
サージカルステンレスのメリット
サージカルステンレスには以下のようなメリットがあります
金属アレルギーが起きにくい
サージカルステンレスは、ステンレスの中でもアレルギー性の極めて低い素材とされています。サージカルステンレス自体が不導体被膜で覆われているため腐食しにくく、金属アレルギーの原因となる金属イオンをあまり発生させません。
そのため、サージカルステンレスを使ったアレルギーは他の金属と比較してアレルギーを起こしにくいといわれています。
錆びにくい
サージカルステンレスは錆びにくさも特徴の一つです。ステンレスには不導体被膜という、ステンレスの表面に生成される被膜を持っているとされています。ステンレスに含まれるクロムと空気中に含まれる酸素が反応すると、ステンレスの表面に膜が貼られます。この膜がステンレスを守ってくれるのです。
さらに、もしステンレスが傷ついても、クロムと空気中の酸素が再び反応することで再生されるといわれています。このため、サージカルステンレスは錆びにくく変色しにくいとされています。
傷がつきにくい
サージカルステンレスは傷がつきにくいのも特徴です。ステンレスは圧力を加えた際に物体が変化し元に戻らなくなる「降伏」という現象が起こらないといわれています。
さらにサージカルステンレスが傷がつきにくく、金属の輝きを保ち続けるのは、高い硬度を持っているためだとされています。アクセサリーで主に使用される金属の中では、サージカルステンレスが金や銀などよりも硬い性質を持っています。これはモース硬度と呼ばれる傷のつきにくさを表した数値で、銀が2.5であるのに対し、サージカルステンレスは6.0とされているためです。このモース硬度6.0という数値は、ナイフでも傷をつけることができず、逆にナイフの刃が傷んでしまうくらいの硬さだとされています。
そのため、サージカルステンレスは、身につけていても傷がつきにくく、くすむことなく金属の輝きを保ち続けることができるのです。
リーズナブル
さらにサージカルステンレスは他の貴金属と比べてリーズナブルな価格で手に入れることができます。サージカルステンレスは貴金属ではなく人工的に作られた合金に分類されるため、比較的安価に入れることができます。
シルバーとサージカルステンレスの違い
シルバーとサージカルステンレスは見た目がどちらも銀色で似ていますが、その性質には大きな違いがあります。
シルバーはやわらかく加工しやすいため凝ったデザインにもできます。彫りを入れる際にも、細部までメリハリのある彫りにすることが可能です。ただし、サージカルステンレスよりはやわらかいため、傷がつきやすいです。さらに使用後に汗や皮脂をしっかり拭き取らないと少しずつ黒ずんでしまいます。またシルバーは貴金属に分類されるため、サージカルステンレスと比較すると価格が高いです。
サージカルステンレスはリーズナブルな価格で手に入れることができます。さらに、変色・変形しにくいことから、普段使いにピッタリです。また汗や皮脂にも強いため、こまめにお手入れをしなくても錆びにくいのが特徴です。
ただし、硬度が高いため、細やかな彫刻を入れるデザインにはあまり向いていません。手彫りの彫刻は難しく、型に入れて作るため模様などがつぶれる可能性があります。
さらにサージカルステンレスは硬いため、指輪の場合はサイズ直しができない可能性があります。そのためサイズが変わった場合は買い直しになるケースもあるでしょう。
どちらも一長一短ありますので、デザインや着用するシーンなどで選ぶのがおすすめです。
サージカルステンレスを使ったアクセサリーの種類
リング
サージカルステンレスを使ったリングはシンプルなデザインのものが多く、男女問わずに取り入れやすいです。また傷つきにくいため、ペアリングとして日常的に気軽に取り入れるのもおすすめです。
ネックレス
ネックレスもシンプルなデザインのものが多いです。また金属の輝きやパールのような宝石の輝きがマッチしたアクセサリーもあります。素肌だけでなく、タートルネックなど服の上から身につけるのもおすすめです。
サージカルステンレス自体はどんなコーディネートにも合わせやすいシンプルなデザインのものが多いため、現在持っているネックレスとの重ね使いもおすすめです。
また近年、チェーンネックレスとしても人気があります。汗や皮脂などにも強いため、気軽に使用できることから、性別問わずに身につける人が増えています。
ピアス
サージカルステンレスは金属アレルギーが起きにくいことから、気軽に日常使いできるピアスでも人気があります。錆びにくく熱にも強いため、つけたままお風呂や温泉などにも入ることができます。
さらにデザインもシンプルなものが多いため、飽きずにつけられるでしょう。
ブレスレット
シンプルでもしっかりと金属の輝きを放ち、存在感のあるデザインのものから華奢なデザインのものまで幅広いデザインのものがあります。
主張しすぎないデザインも多いため、手持ちのブレスレットと重ね付けしたり、腕時計との相性も抜群です。毎日つけていても劣化しにくいため、気軽に身につけられるでしょう。
サージカルステンレスのお手入れ方法
サージカルステンレスは基本的にお手入れが必要ないほど強い金属です。そのため、つけた後に汚れが気になる場合のみお手入れを行いましょう。
乾いた布で、汗や汚れを拭き取ります。ニオイなどが気になる場合は、消毒液などを染み込ませた布で拭き、乾いた布で拭きあげましょう。それでも汚れが取れない場合は、水洗いを試してみましょう。
サージカルステンレスは錆びにくいため、水洗いも可能です。中性洗剤を薄めた液体や石鹼で洗います。そしてメガネ拭きなど、やわらかい研磨剤が入っていない布で軽く磨きます。
サージカルステンレス自体は錆びにくい素材ですが、他の錆びた金属と一緒に保管していると錆が映る可能性もあります。そのため、通気性の良い場所に保管し、他の金属と触れないようにしましょう。
またサージカルステンレスだけでなく、他の金属や宝石がついている場合は注意しましょう。たとえば、真珠などは人の汗が付着したままになっていると、弱酸性によって真珠層が破壊されてしまいます。着用後は汗を拭いてから保管しましょう。また真珠などは、水洗いは禁止されています。これは加工の際に開けた穴から水が入り、内部物資が水を含んで膨張した後乾燥することで収縮します。これによって真珠層にズレが生じてしまい、くすんでしまう可能性があります。
そのため、サージカルステンレスと別の宝石がついている場合は、その宝石のお手入れ方法も調べておくことをおすすめします。
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サージカルステンレスを身につけてみよう
サージカルステンレスは錆びにくく、熱に強く、傷がつきにくいことから、普段使いのアクセサリーとしてピッタリの素材です。さらにアレルギー反応が起きにくいことから、金属アレルギーの方も一度試してみる価値はあるといえます。また銀や金などの貴金属と比べて安価なため、気軽に入手できるのもメリットです。
「普段使いできるアクセサリーが欲しい」「あまりお手入れしなくてもいいアクセサリーがいい」という方は、一度サージカルステンレスのアクセサリーを試してみてはいかがでしょうか。
Posted by オールジュエリー メディアブログ編集部
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