国際宝飾展(IJT)とは?入場方法も解説します
国際宝飾展とは、あらゆる種類のジュエリーが揃う日本最大の宝石の祭典です。宝飾関係者向けの展示会で、主に商談を目的として開催されます。展示会のほか、東京ビッグサイトでは日本ジュエリーベストドレッサー賞の表彰式も開催されるのが特徴です。原則として宝飾関係者向けですが、入場料を支払えば、今後ジュエリービジネスを考えている一般客でも入場することができます。本記事では、国際宝飾店の概要や入場方法などをご紹介します。
国際宝飾展(IJT)とは
国際宝飾展(IJT)は、日本最大の巨大な宝石の祭典です。主催は、日本最大の見本市主催会社であるRX Japanです。原則として宝飾関係者向けの祭典で、商談を目的としています。第1回は1990年に開催されました。以来年1回行われていましたが、2022年現在では年に3回開催されています。
展示会のほか、日本ジュエリーベストドレッサー賞の表彰式なども開催されます。日本ジュエリーベストドレッサー賞は、日本ジュエリー協会主催の賞です。過去一年を通じて「最も輝いていた人」「最もジュエリーが似合う人」「今後もさらにジュエリーを身に付けて欲しい人」を選出します。賞は世代別となっており、男性部門もあります。授賞式には受賞した本人が出席し、国際宝飾展でレセプションパーティーが行われます。
そのほか「ブライダルジュエリープリンセス」(2007年〜2011年)や「クリスマスジュエリープリンセス」(2015年〜)も開催されています。
年に3回開催される
国際宝飾展は、年3回行われています。1月には東京ビッグサイト、5月には神戸国際展示場、10月にはパシフィコ横浜で行われます。
1月の国際宝飾展は、3回開催される展示の中でも最大の展示です。
西日本最大の展示会である5月の神戸国際宝飾展(IJK)の始まりは、阪神淡路大震災の復興が目的でした。神戸ならではの宝石や真珠を始めとした、豊富な種類の商品が出展されます。
10月に開催される国際宝飾展秋(秋のIJT)は、業界の要望を受けて2013年に誕生しました。主に年末・クリスマス商戦向けの展示会として、徐々に拡大しているとされます。
出展対象・来場対象者とメリット
国際宝飾展は、商談のための展示会で、宝飾ビジネスを行っている人を対象としています。ここでは、出展対象者と来場対象者、それぞれのメリットについてご紹介します。
出展対象者
出展対象者は以下の製品のメーカーや卸などです。
・ダイヤモンド
・ルビー、エメラルド、サファイアなどのカラーストーン
・真珠
・アクセサリー
・ルース、原石、ビーズなどの天然石
・チェーンなどのパーツ
・そのほか全ての宝飾関連製品 など
来場対象者
来場対象者は以下に属する人とされています。
・宝飾小売、百貨店
・メーカー、卸、デザイナー
・通販、ネットショップ
・ハンドメイド作家
・インフルエンサー
・宝飾品ビジネスに関心がある人
・来賓・特別招待者 など
国際宝飾展のメリット
国際宝飾展は全国から小売業や卸業者が仕入れのために来場します。この宝飾展で新規の仕入れを行うバイヤーが年々増加しており、知名度も上がっています。また展示会では実際に見て比較検討することができます。また特別価格で1点から仕入れを行うことができるため、バイヤーにとってもメリットが大きいといえるでしょう。
さらに国際宝飾展はライブ販売も可能なため、販路拡大にも役立ちます。ライブ販売は、スマホによる動画配信です。ライブ販売をすることで、世界中の顧客に商品を販売できます。新型コロナウイルス収束後も、新たな販売手段として一層拡大することが期待されています。
こんなジュエリーが出展される!
業界にとって欠かせない祭典であり、ビジネスの場である国際宝飾展は、ハイジュエリーから素材、パーツに至るまでさまざまな商品が展開されています。5,000円〜3万円代の商品も豊富に撮り揃えていることから、小売店の方も多く来場します。また、展示会では以下のようなジュエリーが出品されています。
ジェムストーン・ミネラル
・ルビー、サファイア、エメラルドなどの貴石
・パライバトルマリン、オパール、クォーツなどの半貴石
・天然石
・琥珀、翡翠、珊瑚 など
ジュエリー
・ダイヤモンドジュエリー
・カラーストーンジュエリー
・海外ジュエリー(香港、タイ、スリランカ、シンガポール、オーストラリア、トルコなど)
・ファッションジュエリー
・リフォームジュエリー
・中古ブランドジュエリー
・プラチナジュエリー
・ゴールドジュエリー
・地金チェーン・パーツ
・デザイナー・クラフトマン
・宝飾関連製品・催事商材
・OEM・ODM など
パール
・あこや真珠
・南洋真珠
・黒蝶真珠
・白蝶真珠
・ケシ真珠
・マベ真珠
・コンク真珠 など
最新の展示会の情報は、ホームページに写真付きで掲載されています。また出展企業や製品は、製品・素材・価格帯などカテゴリー別に検索可能なので、事前にチェックしておくことをおすすめします。
セミナーも開催される
国際宝飾展では、さまざまなセミナーも開催されます。セミナーは事前申込制で、聴講は無料です。2022年1月に開催された展示会では、売上向上のために欠かせないとされるWeb戦略に関するもの、宝飾メーカーや小売のトップによるSDGs対談、ハンドメイド作家のためのSNS戦略などを学べるセミナーなど多種多様でした。事前に申し込んでおく必要があるため、早めに申し込みましょう。
2022年1月の来場者数
1月12日 | 1月13日 | 1 月14日 | 1月15日 | 4日間合計 | |
来場者数 | 3,676 | 3,165 | 2,801 | 2,975 | 12,617 |
VIP来場者数 | 2,128 | 997 | 804 | 637 | 4,566 |
協会関係者 | 23 | 0 | 0 | 0 | 23 |
来賓 | 31 | 71 | 21 | 80 | 203 |
来場者数の合計 | 5,858 | 4,233 | 3,626 | 3,692 | 17,409 |
出典:RX Japan株式会社「第33回国際宝飾展来場者数速報」
・来場者数
受付で入場登録を済ませた人で、何日間来場しても1名として集計。
・VIP来場者数
受付で登録したVIP来場者で、何日間来場しても1名として集計。
・協会関係者
日本ジュエリー協会のバッジで入場された方で、何日間来場しても1名として集計。
・来賓
大使館関係者、政府関係者の数で、何日間来場しても1名として集計。
上記の2日目~4日目の表には、前日または前々日に来場登録した人は含まれていません。そのため、毎日約3,600~5,800人もの人が来場したこととなります。この数を見ても、日本最大の宝石の祭典であることが分かります。
国際宝飾展(IJT)への申し込み方法
入場には招待券が必要なため、事前に申し込みを行う必要があります。招待券を持っていない場合は入場料がかかりますので、事前に申し込みを行うことをおすすめします。
出展資料を申し込む
国際宝飾展に出展を考えている方は、まず資料請求フォームに必要事項を記入して送信するか、電話で問い合わせを行います。申し込み後、資料一式が送られてきますので、申込書に記入します。
出展の場合は以下の費用がかかります。
・出展料金(展示スペース料金)
・ブース施工費用(施工費・備品など)
・その他雑費(カタログ作成費用など)
展示に必要な施工備品がセットになったレンタル装飾プランも用意されています。このプランには電気工事やブースの施工、撤去までがセットになっています。そのため、出展するための製品を持ってくるだけで手軽に展示できるのがメリットです。
ブースの位置は小間数によって選べる場所が異なります。選択したい場合は、事務局に問い合わせましょう。
招待券を申し込む
入場する際には本招待券と名刺、会場で配布される登録用紙が必要です。招待券は1名のみ有効のため、複数名で来場する場合は、人数分の招待券を申し込む必要があります。商談展となるため、18歳未満の人は入場できません。ただし、参加者が保護者となる生後3ヶ月~小学校6年生までの子供に限り、託児所が利用できます。託児所は有料で事前予約優先のため、利用を考えている方は早めに申し込むことをおすすめします。
招待券は公式ホームページから申し込めます。希望枚数、氏名、会社名、送付先住所、電話番号、業種、メールアドレスなどを記入して申し込みます。申し込み自体は無料です。
招待券が1枚あれば、会期中の4日間全ての日の来場が可能です。展示会の規模が巨大なため、4日間全て来場する人もいます。
入場料を払えば当日参加も可能
招待券を持っていない場合、1人5,000円の入場料を払えば入場することができます。ただ、招待券は無料で申し込むことができるため、事前に招待券を申し込んだ方がお得といえるでしょう。
部長以上の役職の方はVIP招待券を申し込める
部長以上の役職を持つバイヤーの方は「VIP招待券」に申し込むことができます。VIP招待券には限定特典が用意されているのが特徴です。
・VIP専用ラウンジの利用
会場内に設けられているVIP専用ラウンジを利用できます。
飲み物などが用意されており、商談や休憩の場として利用可能です。
・VIP専用受付からの入場
専用に設けられている受付から入場できるため、スムーズな入場が可能です。
VIP招待券も公式ホームページから申し込むことが可能です。また自身だけでなく、上司、同僚、取引先の人をVIPとして紹介することもできます。
国際宝飾展(IJT)に参加してみよう
国際宝飾展は、東京・神戸・横浜で年に3回開催される宝石の祭典です。豊富な種類のジュエリーやアクセサリーが一堂に会する、絶好の商談・仕入れの場とされています。会期中は全国からバイヤーが訪れており、会場周辺地域に大きな経済効果をもたらすイベントとしても知られています。宝飾店やバイヤーは実際に見て、比較して特別価格で仕入れができるのが特徴です。世界中からバイヤーが集結する日本最大の展示会ですので、宝飾ビジネスを行っている方やこれから新規参入を考えている方は、参加を検討してみてはいかがでしょうか。