サファイアの特性や歴史を知ろう!カラーバリエーションも紹介

9月の誕生石として知られるサファイアは、ルビーやエメラルドと並んで3大カラーストーンと呼ばれています。ダイヤモンドの次に硬度があるとされており、耐久性に優れているのが特徴です。本記事では、サファイアの特性や主な産地、歴史、サファイアのカラーについてご紹介します。

サファイアとは

サファイアは、鉱物名をコランダムといいます。ダイヤモンドの次に硬い硬度を持っているのが特徴です。古代から空を象徴するといわれており、古代では特定の石ではなく「青い石」のことをサファイアと呼んでいました。旧約聖書の時代には、ラピスラズリのことをサファイアと呼んでいたそうです。

サファイアは9月の誕生石

サファイアは9月の誕生石です。そのため、9月に誕生日を迎える方や、大切な方へのプレゼントとしてもおすすめです。深く美しい青色は愛をもたらすとされており、愛のお守りとしても人気があります。

またサファイアの宝石言葉は「慈愛」「誠実」「真実」「徳望」とされており、真実で一途な愛などの意味合いを持ちます。そのため、結婚5周年および45周年を記念する宝石でもあります。婚約指輪にしたり、結婚指輪の内側に埋め込んだりするのに人気です。

サファイアの特性

サファイアは、コランダムという酸化鉱物の一種です。コランダムは酸化アルミニウムからなる鉱物であり、鋼玉とも呼ばれています。純粋な結晶は無色透明ですが、結晶に含まれた不純物などにより色が変化します。

また特別なサファイアとして知られているのが「スターサファイア」です。スターサファイアは、サファイアに光を当てると六条の光が浮かび上がるという特別な宝石です。スターサファイアとなるサファイアは、普通のサファイアとは違う内包物を含んでいます。スターサファイアは、ルチルシルクという針状の鉱物を内包しているのが特徴です。こうしたサファイアに特別なカットを施すことで、スターサファイアという特別なサファイアとなります。

しかし、ルチルシルクの量が多すぎると色味が濃くなってしまい、美しさが損なわれてしまいます。また量が少なすぎても、光が屈折せず、美しいスターの形になりません。そのため、バランスの良いサファイアだけが、美しいスターサファイアとなるため、希少性が高い宝石といえるでしょう。

また近年では、スターサファイアのあまりの人気から人工のスターサファイアも誕生しています。スターサファイアはその特性から美しいバランスのものは見つけるのが難しいため、人工的に作られたスターサファイアが誕生しました。安価に手に入れられますが、価値は天然ものより落ちます。

サファイアの主な産地

サファイアの主な産地には以下が挙げられます。

カシミール

カシミールはインドとパキスタンの国境にある地方のことです。ここは、ブルーサファイアの最高峰といわれるカシミールサファイアを産出する場所として知られています。カシミール地方のサファイアは、1881年頃、標高約4,000mの場所で発見されたといわれています。その後、カシミールの首都から南東へ向かった場所に鉱山が発見されました。カシミールサファイアは、コーンフラワーブルーと呼ばれており、全体的に光沢感があるのが特徴です。

ミャンマー

ミャンマーは、採掘量は多くありませんが、ロイヤルブルーサファイアという鮮やかな青色をしたサファイアが採れるのが特徴です。

スリランカ

スリランカは約2000年にわたってサファイアを産出している産地です。また希少性の高いサファイアである、パパラチアの数少ない産出地の一つとされています。

オーストラリア

最大級のサファイア鉱床があるとされているのが、オーストラリアです。オーストラリアでは、100年以上にもわたってサファイアが採掘されています。主に以下の3つの地域で産出されています。

・クイーンズランド中央部のアナキー地区

・クイーンズランド北部のラバプレイン

・ニューサウスウェールズ北東部インベレル周辺

1980年代には、オーストラリアの産出量は世界の70%を占めていたとされています。現在では、産出量は減少していますが、国際市場では未だ人気の産出地とされています。

サファイアの歴史

サファイアは何世紀にもわたり、王族や貴族、聖職者たちに愛されてきた宝石です。特に王族に人気があった石とされており、古代ローマやギリシャでは王や王妃がこぞって身に着けたとされます。中世になると聖職者たちが、サファイアを「天国の象徴」として身に着けたそうです。

近年では、1840年にアルバート公がヴィクトリア女王にサファイアのブローチを贈ったほか、ダイアナ元妃がチャールズ皇太子から贈られた結婚指輪がサファイアでした。

サファイアのカラー

サファイアといえばブルーが有名ですが、そのほかにもさまざまな色合いのものがあります。

色名 特徴
ブルーサファイア ブルーサファイアはサファイアで最も一般的な色合い。

ミディアムからミディアムダークの明度をしており、鮮やかなブルーから紫がかったブルーのものがある。鮮やかな色合いのものほど価値が高く、価値の低いものは灰色がかっていたり、明るすぎたり暗すぎたりするものとなる。

パパラチアサファイア パパラチアサファイアは「King of Sapphire(サファイアの王)」の異名を持つ希少性の高いサファイア。ピンクがかったオレンジ色をしている。ファンシーカラーサファイアの中では最高級ランクとなる。
ピンクサファイア ピンクサファイアは明るいピンク色をしているサファイア。ルビーと同じコランダム鉱物の一種で、内包物の違いによってピンクサファイアと区別される。ピンクの彩度が高いほど価値が高いとされている。
パープルサファイア パープルサファイアは、ピンクサファイアと同様にコランダム鉱物の一種。チタンや鉄、クロムなどの組み合わせによりパープル色となる。
イエローサファイア イエローサファイアはコランダム鉱物の一種で、内包物に黄色を帯びているものを指す。グリーンに近いものからオレンジに近いものまでさまざまな色合いがある。鮮やかで透明度の高いものほど価値が高いとされている。
オレンジサファイア オレンジサファイアは、イエローがかったものから赤みがかったものまで幅広い。最も純粋なオレンジかつ鮮やかな明度のものほど価値が高いとされている。
グリーンサファイア グリーンサファイアは落ち着いた色合いのグリーンが特徴。色が濃すぎず鮮やかさのあるものほど価値が高いとされる。
カラーチェンジサファイア カラーチェンジサファイアは、照明を変えると色が変わるサファイアのこと。基本的な白の範囲はブルーからバイオレットで、白熱灯の下ではパープルが強め。昼光下の下ではグリーンやブラウンに見えることもある。

サファイアのカラーはブルーが一般的とされていますが、さまざまなカラーバリエーションがあります。イエロー、グリーン、ピンク、バイオレットなどの色合いのものは「ファンシーカラーサファイア」と呼ばれています。ファンシーカラーサファイアは、虹のような鮮やかな色合いが人気です。

サファイアの品質の決まり方

サファイアの品質は主に色やカットによって決定されます。ここではサファイアを選ぶ時に注目したいサファイアの品質についてご紹介します。

サファイアの色

ほとんどのサファイアは色相・色調・彩度の組み合わせによって品質が決定します。色相は、宝石の色が与える第一印象のことを指します。色調は色の明るさ、彩度は色の強さのことです。

サファイアは色によって大きく品質が変わります。一般的に色味が強いほど価値が高いとされています。例えば、ブルーサファイアであれば、ミディアムからミディアムダークの色調で、絹のような滑らかなブルーからすみれ色のブルーほど、価値が高いといわれています。色調が暗くなく、彩度の高いものほど最高品質であるとされます。

サファイアのカット

カットによってもサファイアの価値が変わるとされています。サファイアの最も一般的なカットは、ブリリアントカットのクラウン、ステップカットのクッションと楕円形とされています。その他、三角形を意味するトリリアント、エメラルド、マーキスなどの形にカットされたものもあります。

サファイアのクラリティ

サファイアは一般的に内包物「インクルージョン」が含まれています。一般的にインクルージョンが多いほど石の価値が下がります。また耐久性が損なわれるほどインクルージョンが含まれている場合、価格が大幅に下がる可能性があります。

サファイアの重量

サファイアは、さまざまな大きさのものが産出されます。一般的に大きいブルーサファイアは、大きなルビーよりも入手しやすいとされています。多くのブルーサファイアは5カラット未満のものも多いです。

サファイアの処理

サファイアは色や外観などの要素を改善するため、処理が施されることが多いです。ほとんどのブルーサファイアは、加熱処理が施されています。処理を施すことによって耐久性と安定性がアップするとされています。

サファイアのお手入れ方法

サファイアは耐久性に優れている鉱物のため、水で洗浄することができるとされています。また汚れがひどい場合は、中性洗剤とやわらかいブラシを使って洗浄します。ブラシは毛先がやわらかいものを利用し、ジュエリーのこまかい凹凸にそって汚れを落とすようなイメージで洗浄しましょう。最近では、ジュエリー用のブラシや洗剤なども販売されているので、そちらを利用するのもおすすめです。

洗浄後はしっかりと水洗いを行い、細部までタオルで水気を念入りに拭き取りましょう。

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美しいサファイアを身に着けよう

サファイアは古来より、美しい青が王族や貴族などを魅了してきました。一般的に知られているのは、青色のブルーサファイアですが、そのほかにもピンクサファイアやグリーンサファイアなど、さまざまなカラーバリエーションがあります。大きさやカット方法も豊富ですので、ぜひ自分にぴったりのサファイアを身に着けてみてはいかがでしょうか。