国石とは?各国の国石まとめ
スポーツの世界大会や音楽コンクールなどでは各国の選手やアーティストの活躍が眩しく、感動的なシーンを目にすることも多いでしょう。特にスポーツの大会では、各国を代表するファッションブランドが手がけたユニフォームや国旗のデザインをあしらったようなユニフォームなどを目にする機会もあり、スポーツを楽しむだけでなく、各国の特徴を知って、世界の広さを知る機会にもなります。
国旗や選手団のファッションそれぞれに国ごとの特徴があるように、宝石にも「国石」と呼ばれ、それぞれの国を象徴するものがあります。こちらの記事では、各国にそれぞれ定められている国石とはどのようなものなのかということをご紹介していきましょう。
国石とは?
国石という言葉を聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。国石とは、その国を代表、象徴する宝石(石)のことです。身近なところで言うと、日本では県や市を象徴する木や花が定められていますが、それの宝石版と言うことになります。
国石とは日本はもちろん、多くはその国で採掘された宝石が定められていますが、国によってはそうではない宝石が国石とされている場合もあるのです。
各国の国石
それでは各国の国石とは、それぞれどのようなものが定められているのでしょうか。代表的な15の国について、詳しくご紹介していきましょう。
日本の国石
まずは私たちの国、日本の国石とはどのようなものなのでしょうか。日本の国石は「翡翠(ひすい)」です。植物や森林など新緑を感じられる美しいグリーンの石で、5月の誕生石とされいます。
翡翠の歴史は日本では古く、5500年前の縄文時代に宝飾品や彫刻品として扱われていました。土地を治めていた権力者や姫といった高貴な人が象徴として身に付けていたと言われています。新潟の糸魚川地域の翡翠は原石の状態でも十分に美しいと言われ、そのため糸魚川市の翡翠が2016年に日本鉱物科学会により日本の国石と定められました。
今、日本の国石とはと問われると翡翠ですが、過去には水晶と言われていた時代もあります。実は1913年にアメリカの考古学者により水晶が日本の国石と定められていたのです。水晶も日本で採掘される宝石の一つで、明治時代には多くの水晶が海外へ流出したことで、海外の人にとっては日本に水晶のイメージが付いたと言われています。そのため今でも日本の国石とは水晶であると思われている方もいるでしょう。
また日本といえばパール(真珠)が有名と思う方も居ると思いますが、水晶の流出により海外にそのイメージが付いていたことと、真珠の養殖が明治26年に成功したことから、国石から外されたと言われています。
アメリカの国石
アメリカの国石は「サファイア」です。
サファイアはアメリカが有名な産地ではありません。しかしアメリカの宝石学者、クンツ博士が提唱したと言われている他、星条旗の色であるブルーにちなんだという説もあります。ちなみにアメリカのモンタナ州ではモンタナサファイアが採掘されているため、サファイアが全く無関係な宝石ということもないようです。
サファイアは9月の誕生石とされています。
イギリスの国石
イギリスの国石は「ダイヤモンド」です。
ダイヤモンドはイギリスが産地ではありません。しかしダイヤモンドの名品の多くをイギリス王室が所有していることから、国石と定められています。国王の杖には530.2カラットのダイヤモンドがセットされており、ブローチとしても利用できるそうです。エリザベス女王の王冠には105.6カラットのダイヤモンドがセットされています。
ダイヤモンドは4月の誕生石で、結婚指輪や婚約指輪といった記念的なジュエリーとしてよく選ばれていることで有名です。
フランスの国石
フランスの国石は「パール(真珠)」です。歴代の王妃がパールを好んだためと言われています。
フランスの悲劇の王妃として有名なマリー・アントワネットも天然パールのネックレスを身に着けていました。天然パールは現在とても希少で、マリー・アントワネットが身に着けたその天然パールとダイヤモンドをあしらったネックレスは一億円以上の価格でオークションで取引されたそうです。ただ、このネックレスの価値は天然パールが希少であることはもちろん、あのマリー・アントワネットが身に着けていたことで価格が高騰したと言われています。
パールは6月の誕生石とされ、日本では冠婚葬祭で身に着けることも多いでしょう。
イタリアの国石
イタリアの国石は「コーラル(珊瑚)」です。
地中海の沿岸地域はかつて多くの珊瑚を採ることができました。しかし19世紀にはほぼなくなってしまいました。そこで明治時代にはイタリアの商人たちは高知県で珊瑚が採れることを聞きつけ、買い付けに来ていたのです。
コーラルは3月の誕生石の一つで、その可愛らしいコーラルカラーが女性に人気があると言われています。
ドイツの国石
ドイツの国石は「アンバー(琥珀)」です。
北ヨーロッパに位置する地中海、バルト海はドイツの東側にあります。そのバルト海沿岸は琥珀の産地として有名です。琥珀は樹木の樹液が化石化したもので、バルト海の下にある古代地層から琥珀が採掘され「バルティックアンバー」と呼ばれています。
アンバーの色味は日本では琥珀色と表現しますが、一般的なアンバーはハチミツのようなイエローの色味をしています。他にもレッド、グリーン、ブルーなどさまざまな色味があり、カーラによってアンバーの名称も異なります。
オーストラリアの国石
オーストラリアの国石は「オパール」です。
オーストラリアは世界でも有数なオパールの産地とされています。最初に採掘されたのは1840年代で、ブラックオパールとホルダーオパールは世界の主要供給産地であり、オパールはオーストラリアと表現されることもあるそうです。
オパールは10月の誕生石で、光に当てることでさまざまな発色をするとても美しい宝石と言われています。
ニュージーランドの国石
ニュージーランドの国石は「ネフライト」です。
ネフライトとは過去に「翡翠」として扱われていました。見た目は翡翠にも見えるグリーンの鉱物ですが、翡翠とは別の鉱物であると1963年にフランスの鉱物学者によって発見されたのです。ネフライトは翡翠より割れにくいとされ、古くは「アックス・ストーン(石の斧)」とも呼ばれ、武器として利用されていたこともありました。
翡翠より採掘される量が多く、宝石としての価値はネフライトの方が下と言われています。
ロシアの国石
ロシアの国石は「ガーネット」です。
ウラル山脈から産出されたロードライト・ガーネットをロシア帝国が象徴としていたことに由来しています。
1月の誕生石で、くだもののザクロのような美しい赤い色をしているため日本名は「ザクロ石」です。
オランダの国石
オランダの国石は「ダイヤモンド」です。
オランダは18世紀ころにダイヤモンドの流通が盛んだったことやダイヤモンド研磨技術発祥の地ということから由来しています。
スイスの国石
スイスの国石は「水晶」です。
水晶の産地であるとともに、水晶振動子を用いた「クォーツ時計」の産業でも有名なことから由来しています。
ダイヤモンドと同じく4月の誕生石で、パワーストーンとしても人気の石です。パワーストーンとしては浄化力が高く、潜在能力やエネルギーを高めてくれる石と言われています。
スペインの国石
スペインの国石は「エメラルド」です。
16世紀にスペインがインカ帝国を侵略した際、インカで流通していたエメラルドをヨーロッパへと流通させるきっかけとなったことに由来しています。
高貴なグリーンの色合いをしたエメラルドは5月の誕生石としてもご存知の方も居るでしょう。
トルコの国石
トルコの国石は「ターコイズ」です。日本ではトルコ石とも呼ばれています。
トルコはターコイズの産地です。ターコイズは美しいブルーが青空を思わせる色合いで、ネガティブなエネルギーを遠ざけ、古くから幸運の象徴とされていました。
12月の誕生石としても知られています。
ハンガリーの国石
ハンガリーの国石は「オパール」です。
ハンガリーでもオパールが採掘される山脈があり、その美しさだけではなく魔除けのお守りとしても大変人気のあるものだったと言われています。
インドの国石
インドの国石は「真珠(パール)」です。
ポーク海峡の浅瀬周辺は数千年に渡り天然パールの重要な産地と言われています。インド周辺で採れるパールは南洋真珠(白蝶真珠)とマベ真珠、コンクパールです。
国石をあしらったジュエリーを持つメリット
各国によってそれぞれ定められた国石とは、その国を象徴する石であるということがわかりました。そのような国石をあしらったジュエリーを持つメリットをご紹介しましょう。
話題にしやすい
「誕生石」は具体的にどの石かは知らなくても、そういったものがあるということを知っている方は多いと思います。しかし「国石」があるということを、ジュエリーに詳しくない場合まだまだ知らない方が多いでしょう。
しかし国石をあしらったジュエリーを身に着けていることで、「国石」を話題に出すきっかけになりますし、また相手の方へ説明もしやすくなります。ジュエリーは一緒にいる相手の視界に入りやすいアイテムです。「なぜその宝石を身に着けているの?」と、相手からの話題を生むきっかけにもなるでしょう。
海外留学や移住の際に母国を思い出すきっかけに
海外留学で自分の生まれた国を長く離れている場合や、海外移住をした際、国石をあしらったジュエリーを身に着けたり目にすることで、母国を思い出すきっかけになるはずです。「国石」を持っていることで、その国に思いを馳せることができるのではないでしょうか。
パワーストーンをはじめとして、宝石やジュエリーはよくお守りとして身に着ける方も多いですが、慣れない土地での生活をする際、心細さを軽減してくれるお守りにできるでしょう。
旅行先や留学先の思い出に
旅行で遠い地に行くと思い出としてその地域の名産品を選ぶことも多いと思います。国石とはそんな思い出の一つにも十分なり得るアイテムです。海外へ旅行した際や留学した際の思い出にと考えた時、その国の国石を知っているだけで思い出の品の選択肢が広がります。
また、その国の人と話をした時、他国の人が自分の国の国石を知っているなんて、嬉しさとともに感心してくれるのではないでしょうか。
思い出の国の国石をあしらったジュエリーを身に着けていることで、いつでも楽しかった旅行や留学の思い出を振り返ることができるでしょう。
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ここまで、さまざまな国の「国石」をご紹介させていただきました。
「誕生石」は自分用やプレゼント用にジュエリーを選ぶ際に参考にしていたことも多いでしょう。しかし、今後「国石」というジャンルでジュエリーを選んでみるという選択肢も生まれたと思います。自分の出身国だけでなく、憧れの国の国石をあしらったジュエリーを持ってみても良いでしょう。
国石はジュエリーとして持つことでいつも身に着けることができます。自分へのご褒美に、プレゼントにぜひ国石をあしらったジュエリーを選んでみてはいかがでしょうか。