金属アレルギーの人のジュエリーの選び方
2020-12-16
金属アレルギーがあると、素敵なジュエリーを見つけても、結局は諦めざるを得ないということが多いかもしれません。過去にアレルギーによるつらい経験があれば、なおさら購入をためらってしまうのではないでしょうか。
しかし、金属アレルギーだからと諦める前に、まずは金属アレルギーについて改めて確認してみましょう。解決策を見つけるためには、敵をよく知ることも大切ですよね。上手く付き合っていくことができれば、憧れのジュエリーを楽しむことができるようになるかもしれません。
金属アレルギーとは?
金属アレルギーは2種類にわけられることはご存知ですか?ひとつは「全身性金属皮膚炎」といい、虫歯治療で使う金属や食品に含まれる金属に反応するもので、体内に取り込まれることで全身に発症します。一方、アクセサリーなどの金属が、直接肌に触れることで引き起こされるものは「接触皮膚炎」とされています。
金属に直接触れた部分に赤い発疹が出たり、皮膚が盛り上がったり、ひどい場合は水泡ができてしまうこともあります。激しい痒みや痛みを引き起こす場合もあり、こうなった場合にはすぐに原因と思われるジュエリーを外し、かかりつけの医師に相談することが大切です。
現代社会はアレルギーの原因となってしまう物質に触れることが多くなってきているため、金属アレルギーを発症しやすい状況となっているともいわれています。実際に、金属アレルギーを発症する人は年々増えていて、今後もさらに増えていくと予想されています。日本人の10人に1人が発症しているといわれるぐらい一般的なもので、大人になってから突然発症するケースも多くあるそうです。また男女比で見てみると、女性の割合が多くなっていますが、これは男性よりも女性の方が装飾品やメイク用品などに含まれる金属に触れることが多いことが理由だと言われています。
金属アレルギーの仕組み
体は異物を察知すると、排除しようとして免疫反応を引き起こすことがあります。この免疫の許容範囲を超えた際に金属アレルギーが発症します。そして、その原因となる物質のことをアレルゲンといいます。金属アレルギーの場合、金属が直接アレルゲンとなっているように思うかもしれませんが、実はそうではありません。金属から溶け出した金属イオンが、体に元々あるたんぱく質と結びつきます。これが「異物」として認識され、アレルゲンとなってアレルギーを引き起こしているのです。
特に夏場やスポーツ時などたくさん汗をかいたときには、汗によって金属が溶けだしやすくなるため、金属アレルギーを引き起こしやすくなります。たくさん汗をかくのが分かっているときには、ジュエリーを外したり、服の上から着けるなどの工夫をした方がいいでしょう。
金属アレルギーを起こしやすい金属
「ニッケル」「コバルト」「クロム」は金属アレルギーの『3大原因金属』と言われてきましたが、最近では「パラジウム」に反応が出る人が多くなっているため、このパラジウムを含め『4大原因金属』とされることもあるようです。その原因金属のなかでも、厚生労働省の「金属のパッチテストの結果」によると、「ニッケル」に反応している人が最も多いことが分かっています。
ニッケルは、美しい艶や輝きを出したり、安価な上に扱いやすいということもあり、ジュエリーにもよく使用されています。そのためニッケルに触れる機会が多く、また、ニッケル自体が金やプラチナなどに比べると汗などで溶けだしてイオン化しやすい金属であることから、アレルギーを起こす人が年々増えているということです。
またニッケルは、金メッキの下地としてもよく使われています。金メッキがはがれてニッケルが露出すると、アレルギー発症の原因になるので、金メッキ製品はこまめに確認した方がいいでしょう。
アクセサリーに使われる金属の中では、ほかにもスズや銅、鉄などがアレルギーを起こしやすい金属とされています。
金属アレルギーを起こしづらい金属
一般に、金・銀・プラチナなどは、金属アレルギーを起こしにくいとされています。純度が高ければアレルギーを起こしづらい素材といえますが、ジュエリーに使われる場合、強度を高めたり、色の調整のために他の素材を配合していることが多くあります。
例えば金の場合、24Kのように純度の高いものはイオン化しにくく、アレルギーのリスクも低くなりますが、それに比べると18Kや10Kは他の素材が配合されているため、アレルギーのリスクは高くなります。配合率にもよりますが、特に敏感な人などは症状を引き起こしてしまう場合もあり得るということになります。
合金の中でも、強度が高くイオン化しにくいステンレスはアレルギーを起こしにくい素材とされています。また、近年では「チタン」や「ジルコニウム」、「タングステン」や「タンタル」などのレアメタルと呼ばれる素材が、アレルギーを起こしにくい素材として使われるようになってきています。
金属アレルギーか確かめる方法
金属アレルギーかもしれないと感じたとき、それを確かめるためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、2通りの方法をご紹介してみようと思います。状況やアレルギーの状態などによって、どちらかの方法で確認してみてください。
病院で検査する
一番確実な方法は、やはり病院での検査でしょう。細かく調べることができるため、自分がどの素材にアレルギーを持っているかを把握することができるので安心です。すでに症状がある人は病院に足を運ぶのがいいでしょう。また、ピアスホールをあけた後にアレルギーを発症する例が多くみられるそうなので、不安がある人はピアスホールをあける前に、まずは病院で検査をしてもらうことをおすすめします。
金属アレルギーの検査に関しては、通常のアレルギー検査と違い、血液検査で調べることができません。パッチテストでの検査となるので、正確に結果を判断するために時間がかかりますし、何度も病院に足を運ぶことになります。病院での検査を希望する場合は、事前にしっかりスケジュールを確認しておくことをおすすめします。
短時間だけジュエリーを装着してみて確かめる
とりあえず自分で簡単に確認したいという場合は、少しの間だけジュエリーを身に着けてみて確かめることもできます。ジュエリーを短時間つけてみて、赤みが出たりかゆくなった場合には、そのジュエリーに配合されている素材に反応しているということになります。病院でのパッチテストと同じ原理ですが、配合されている各素材まで確認することは難しいかもしれません。
なお、かゆみや皮膚に問題がどの程度生じるか、病院での検査に比べてコントロールができませんので、あまりおすすめはいたしません。
金属アレルギーの人はジュエリーを諦めるべき?ジュエリーの選び方
好みにぴったりの素敵なジュエリーに出会えても、金属アレルギーがあるために諦めなければならないのは辛いですよね。しかし選び方など工夫することで、諦めずにすむこともあるかもしれません。
アレルギーを起こす金属以外のジュエリーを選ぶ
自分がどの素材にアレルギーがでてしまうのか分かっている場合には、その素材を使ったジュエリーを避けることでアレルギーを引き起こさずにすむでしょう。一般的に金属アレルギーを起こす可能性が高いとされるものでも、人によっては発症しないということもありえます。自分がアレルギーを持っていない金属が使われているものなら、心配せずに選ぶことができるのではないでしょうか。
ただし、すでに何かの金属にアレルギーが発症してしまっている人は、他の金属でもアレルギー反応が生じる可能性があるため、その点には注意が必要です。
金属アレルギーを起こしづらい素材のジュエリーを選ぶ
自分がどの金属にアレルギーを持っているか分からない場合や、すでにアレルギーを持っているために他の金属にも不安がある場合などは、一般的にアレルギーを起こしづらいと言われている金属を使ったものを選びましょう。また、今はアレルギーがなくても今後の発症に不安がある人なども、アレルギーを起こしづらい素材のものを選んでおくといいでしょう。特に、結婚指輪のように常に身に着けるようなものは、金属アレルギー発症の原因ともなり得ます。頻繁に買い替えるようなものでもないので、長い目で考えると、こういった素材を選ぶのがよいでしょう。
メタルコートを使用する
金属アレルギーがある素材でも、例えばプレゼントでもらったものなどで、どうしても付けたいという場合には、メタルコートを使うという方法もあります。メタルコートは、金属に直接塗布する樹脂コート剤です。マニキュアボトルと同じ容器を使っているものが一般的なので、キャップに付属の刷毛を使って直接ジュエリーに塗ることができるので簡単で便利です。
ジュエリーの肌に触れる部分に塗布することで、透明の樹脂被膜ができ、金属イオンが溶け出すのを封じ込めてくれます。主に、金属アレルギーが起こりやすい「ピアス」に使う人が多いようですが、ネックレスやブレスレット、ベルトのバックルなど、どんな金属にも使えます。はがすときは、マニキュア用リムーバーで落とすことができますが、金属や使われている石などを傷めることもあるので注意が必要です。
また、ピアスのキャッチの擦れなどで、樹脂コートに傷がついたりはがれてしまった場合には、効果が期待できなくなるため、一度除去してから再度塗り直す必要があります。効果を持続させるためには、こまめに塗りなおす必要があり、少し手間がかかるかもしれませんが、それでも金属アレルギーの人にとっては、救世主ともいえるものかもしれません。お気に入りだったけれどアレルギーが発症して使えなくなってしまったジュエリーなどが、もう一度使えるようになるのは嬉しいのではないでしょうか。
金属アレルギーの人でもジュエリーを選びたい!オールジュエリーのご紹介
オールジュエリーではさまざまな素材の作られたジュエリーを集めて掲載しております。オールジュエリーについてご紹介します。
ステンレス・タングステン素材のジュエリーが豊富
オールジュエリーで扱う金属アレルギーを起こしづらいジュエリーには、ステンレスやタングステンを使ったものが多くあります。ステンレスは強度が高く、傷がつきづらくお手入れも簡単です。タングステンは、スウェーデン語で「重い石」という意味があります。
レアメタルと言われるもののひとつで、発掘と精錬のコストがかかるため、流通量も少なく、あまり耳にすることがない金属かもしれません。熱に強く強度があり、密度が高いため、他の金属に比べて重さもあります。腐食しにくく、硬度はダイアモンドの次と言われるほど高いので、工業用や医療用などで使われることが多いです。金属アレルギーの症状を防ぐ以外にも、傷がつきにくく変形することもほとんどないため、一生メンテナンスいらずのジュエリーとして長く使うことができます。
オールジュエリーではこのような素材を使ったジュエリーを豊富に集めていますので、金属アレルギーの方でもジュエリーを探しやすいと思います。
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ラッピング・即発送も可能でプレゼントにも対応
オールジュエリーではプレゼント用のラッピングとして、ジュエリーボックスをご用意しております。また、予約販売以外の商品は即発送が可能です。急いでプレゼントを用意したいときに安心してご利用いただけます。
金属アレルギーを持つ方にジュエリーをプレゼントする際は、ぜひオールジュエリーをご利用ください。
>>ジュエリーを探す<<
金属アレルギーでもジュエリーを諦める必要はありません!
金属アレルギーが心配な場合のジュエリーの選び方をご紹介してきました。素材選びや着け方などを工夫をすれば、金属アレルギーの人でもジュエリーを楽しむことができる可能性があります。金属アレルギーだからとあきらめる前に、ぜひこの記事を参考にして素敵なジュエリーを見つけてみてください。
Posted by オールジュエリー メディアブログ編集部
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